基底文の下位区分③ 措定文の応用
「措定文」の応用
1定義:(XというのはYだ)などの名詞句と名詞述語によって
成り立つ文
*言語を言語で定義するもので、メタレベルにシフトしている。
2パラメータ指定「現在の気温は24度だ」
「火事の原因はタバコの火の不始末だ」
3パラメ−タ指定の縮約文「うなぎはぼくだ」
=「うなぎを注文したのはぼくだ」(主格主語の縮約)
「サクラは吉野だ」=「花見と言えば吉野だ」
=「サクラ見物をする代表的な場所は吉野だ」
*素朴自然主義認識−言語理論では、パラメータ指定は、措定の
経験の蓄積により、安定したリストの成立が前提となる。
- 「これがモナカだ」を「指定文」とする理論的解釈の根拠とし
て、これを「逆措定文」と解釈することができる。
*2パラメータ指定は、かなり濃厚に事態性を帯びている。
パラメータ指定の文で、変域条件によって移り行く値域からひとつを決定できるということは、すでに変域が決まっている「事実」が先行
している。その前提の下、測定によって値域が決定できたことを意味する。
この場合、出来事性も、現認性も備えている。しかし、述語は定性的
である。
また、パラメータ指定文以外の「縮約文」もある。
*「サクラは吉野だ」のふたつのパラフレーズは、一つ目は「論理的」解釈を優先した解釈でで、ふたつめは「日本語としての自然さ」を
優先した解釈である。