tadashi's blog

私は在野の研究者です。日本語教師をしながら、日本語の「は」「が」の使い分けを解明する理論に至りました。それから、この理論を文法基礎理論として体系化し、また、それらを裏付ける哲学的かつ科学的に裏付けの研究に進みました。

2019-02-16から1日間の記事一覧

<「は」と「が」の交差対立>と「基底文モデル」(つづき)  交差二項対立による含意発生のメカニズム:    個人的意識間のコミュニケーションとしての文の伝達経路

「事態・直観文」であれ、「定性関係・判断文」であれ、「は」と「が」の交代によって有標化するかしないか、これは機械的に決まっていた。これまで調べた例では、事態文か定性関係文かという命題タイプの二元的区別上に、「は」または「が」のどちらが入っ…

日本語文の体系的文法記述のための文機能分析方法論③

3 主題—題述構造を主格—述語構造の基底から見ることの妥当性と優位性 この章では、ここまで、もっぱら文法現象事実の分析、理論的解釈について考察してきた。次に、理論の体系性の見地から、基礎理論構想の妥当性、大局的見地の比較優位性があるとすれば、ど…

日本語文の体系的文法記述のための文機能分析方法論②

日本語文の体系的文法記述のための文機能分析方法論② 2 基底文形式の妥当性の前提:主格、対格などの省略と述語の縮約 2-1 日本語文の省略と縮約の実際と理論 繰り返しになるが、日本語の文の最小単位としての機能的形式を、「基底文モデル」として提起する…

日本語文の体系的文法記述のための文機能分析法①

日本語文の体系的文法記述のための文機能分析法① この章は、次章以降の本文部分、基底文の理論、交差対立の理論を開示するお膳立てである。主格の省略の扱い、日本語の主格の問題、主格につく助詞「は」と「が」の主格への関与につながる分析法について述べ…